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概 要

名称・所在地

一般社団法人 日本パン工業会
〒103-0026 東京都中央区日本橋兜町15-6 製粉会館9F
電話:03-3667-1976 FAX:03-3667-2049
Eメール pan@pankougyokai.or.jp

当会設立の経緯

 日本パン工業会は、昭和38年10月、会員数21社をもって創立発足し、翌年1月、農林省から社団法人としての設立認可を得ました。
 当時、全国中央団体としては全日本パン協同組合連合会がありましたが、大型工場の建設が相次ぎ、大量生産方式が軌道にのろうとする中、大型工場を持つ企業の中には、資本の自由化等に対処するためにも、別の団体を組織すべきであるとの意見があり、また、行政庁からも協同組合の正常な活動をおこなうために中小企業以外は分離するよう指導があったことから、大型パン企業の団体として誕生しました。

(参考)社団法人日本パン工業会設立趣意書 PDF(約50KB)

当会の歩み

 創立後の20年間(1963~1983)は、「日本のパン業界が、空前絶後の大発展を遂げ、まさしく“パン産業”という産業分野を認知せしめた時代」ということが出来ます。この時代に当会は、海外先進技術の紹介等製パン技術の改善、パン企業の適正規模調査の実施等の経営合理化、パン食の普及・パンの消費拡大に努めました。パンの表示に関する公正競争規約の制定に取り組んだものの然るべき成果は得られませんでした。
 その後の10年(1984~1993)、パンの消費は昭和56年をピークに漸減を続けました。パンの流通・販売形態の主力も“パン小売店”から量販店に移行しました。この時代に当会は、製パン技能士検定制度等の製パン技術の改善、輸入雑豆の共同購入等の原材料の安定確保に努めました。
 更にその後の10年(1994~2003)、平成5年の米の凶作を契機に、パンの消費が増加に転じ、平成12年に最大のピークを迎えた後、再び漸減傾向となりました。WTO(世界貿易機関)体制発足による貿易の自由化が進み、表示制度もCODEX(FAO/WHO合同食品規格委員会)準拠等の国際ハーモナイゼーションが求められ、消費者の安全・安心志向の強まりにも対応が求められることとなりました。平成4年にCODEXはパン生地改良剤である臭素酸カリウムをリストから削除しました。この対応のため当会は、平成5年3月に科学技術委員会を設置し、科学的根拠を基盤に協議する場を設けました。この活動を通じて、全日本パン協同組合連合会と連携して、平成9年にパン類品質表示基準制度を制定しました。更に、平成12年にパン業界内の営業面における公正な競争を確保するための包装食パンの表示に関する公正競争規約を制定し、日本パン公正取引協議会を設立しました。同年、乳業メーカーの食中毒事件を契機に虫等の異物混入問題が社会問題化したことから、この解決策としてAIB(米国製パン研究所)のフードセイフティ指導・監査システムを社団法人日本パン技術研究所に導入することを決定し、平成13年から日本におけるAIBの指導・監査を開始しました。このシステムは科学的な根拠に基づく極めて有効なシステムで、関係業界を含めた食品業界全般への浸透が図られています。
 この時代、平成7年1月17日に発生した阪神・淡路大地震に際しては、関係各社が直ちに救援体制を整え、震災の当日あるいは翌日から毎日、パン、おにぎり、弁当、飲料水の救援活動を進め、4月まで計画的に継続しました。なお、4月以降も近畿地区に工場を有する会員を中心に継続しました。この際の活動を教訓に、当会は政府に協力して緊急食糧の供給体制を整えております。(平成11年の有珠山噴火災害、平成16年の新潟県中越地震等大災害時の緊急食糧の提供に貢献しております。)
 更にその後(2004~ )、パンの消費は我が国人口の減少要因も加わり減少を続けています。経済も低成長期を迎え、所得の伸び悩みから低価格志向が強まっています。量販店の力は益々強まり、価格決定権を持つに至っています。この時代に当会は、食の安全・安心への取り組みを強化するため、「信頼性向上自主行動計画」を策定し、AIB食品安全統合基準による指導監査システム等の導入を促進することにしました。また、地球温暖化対策等の環境問題に対応し、環境自主行動計画等を策定して取り組んでいます。
 平成23年4月1日、社団法人日本パン工業会は、内閣総理大臣の移行認可をいただき、一般社団法人に移行いたしました。一般社団法人として、名目上は従前の公益事業を主体とした活動から共益事業を主体とした活動へ転換することになりますが、今後も日本パン工業会は国民への食糧の安定供給を第一の使命と考え、高品質のパンを提供すべく努力してまいります。